月別アーカイブ: 5月 2011

今まで任侠物漫画といえば劇画調の画風がイメージされるが、それとまったく異質でギャグエッセンスを取り入れた漫画が登場した。それは、新田たつお先生の「静かなるドン」です。
先生の作品は、任侠物以外にも様々なジャンルの作品があり、全て他に類の無い傑作ばかりで、映画化、ドラマ化した作品が多く、個人的にはギャグエッセンスを取り入れながら社会風刺のハードボイルド作品「ビッグマグナム 黒岩先生」が好きで、先生のお父さんをモデルにしたデビュー作の「台所の鬼」は、がきデカの山上たつひこ先生の影響が強い作品でしたが（後の作品は嗚呼!!花の応援団のどおくまん先生の影響？）、主人公の息子の名前が私と同じ「みちお」だったので親近感がありました。
そして、私の最もフェバリット作品は「満点ジャック」で、ゴルゴ13をパロディしたSEX好きの家庭教師の話ですが、プロ野球の阪神タイガースの大ファン教え子が「阪神が優勝したら勉強する！」をきっかけに阪神へピッチャーとして入団し1985年の優勝へ導くというハチャメチャ振り！（実在の選手よりクレームは無かったのかな？）これぞ漫画の王道を走る傑作です。

▼阪神ファンの先生には1985年の優勝は大事件だったのですね！

次々にヒット作、アニメ化、映画化が多い集英社の「少年ジャンプ」は、漫画を知らない方にもその知名度はあると思います。
そんな王道を行くジャンプですが、横腹をグサリと刺したゲリラ漫画誌が登場したのです。それは小学館の「ビッグコミックスピリッツ」です。
ジャンルとしては青年誌になりますが、中高生からサラリーマンまでとファン層が広く、主に学生を対象としたジャンプとは異なり、個性的な作品の数々でした。
アニメ化した「めぞん一刻」「美味しんぼ」「YAWARA!」をはじめ、「東京ラブストーリー」「あすなろ白書」「同・級・生」などTVのトレンディドラマ、「ピンポン」「ゼブラーマン」「20世紀少年」など人気作品は目白押しです。
その他、相原コージ先生の「コージ苑」や吉田戦車先生の「伝染るんです。」、中崎タツヤ先生の「じみへ」、ほりのぶゆき先生の「江戸むらさき特急」などの傑作ギャグ漫画から、楳図かずお先生の「わたしは真悟」や江川達也先生の「東京大学物語」など数えきれないくらいの名作が多数ありました。
ジャンプに負けるとも劣らない漫画誌はスピリッツ以外でこの先登場するのでしょうか？

▼時代劇ギャグ漫画「江戸むらさき特急」。個人的には大好きです。